2019年3月17日に北本市立児童館にて行われた「第5回北本でんしゃ広場」の報告です。
この運転会は開催決定が1月、そこからポスターをMTC主催の池谷氏にお願いしてポスターの掲示も1か月を切るくらいの短い期間で準備をする運転会となりました。特に難しかった点は設営日が用意されていないこと。当日の朝から設営時間4時間半でレイアウトを仕上げて3時間公開し、2時間以内に完全撤収という非常に厳しいスケジュールでした。ポスターは池谷氏、スタッフ証等印刷物は名誉会長氏、資材輸送は和氏と砂川で行いました。資材提供は和氏、池谷氏、名誉会長氏、丘和氏、砂川の5人でした。
まずは告知で用いたポスターです。池谷氏が短いスケジュールの中で仕上げてくれました。完成までに紆余曲折がありましたが、細かい注文にお応えしてもらい本当にありがとうございました。全体的にシンプルめで、メインの写真には「第5回プラレールひろばinきたもと」のRAILWARS並びを用いてくれたようです。
2019年3月16日16時20分、砂川宅の前にハイエース200系(貨物用)が到着しました。到着と同時に積み込み開始、2人という少ない人数とはいえ約10分ほどで資材ケースをすべて積み込み出発。10分もしないうちに北本市役所隣接の北本市立児童館へと到着しました。本来当日の朝からの搬入・設営開始の予定でしたが、前日搬入の許可を児童館に得ていたために前日からの活動が可能となりました。16時50分には児童館2階の学童教室への搬入が終了してしまいました。ここまでの流れは恐らく史上最速レベルです。
幸運にも学童教室の児童がすべて帰宅していたのもあり、設営の許可が下りました。事前に決めていた机の配置を実践し、メインのレイアウトへと着工。
事前に図面を引いていたことが功を奏したのか、二人のみの設営かつ1時間を切る短い時間の中でメインレイアウトは8割完成。翌日の負担は大幅に軽減される見通しとなりました。
明けて2019年3月17日、運転会当日は文句なしの晴れ。8時半にまずはスパシオが到着、車両や追加資材を搬入します。
続々と集まってくるスタッフのメンバー、来た順に仕事を割り振っていきます。メインレイアウトは殆んど完成していたのもあり、青流氏とやは氏にはプレイゾーンの設営をお願いし、池谷氏には得意のトミカタウンをお願いしました。
公開当日の話に入る前にレイアウトの概略をお伝えしていきましょう。
まずはメインレイアウトの全景から、シンプルに在来線と新幹線を配置。在来線のヤードは南側の机に、新幹線のヤードは西側の窓際に配置していきました。南東に建つプラレールタワーは高くしすぎず、レイアウトに調和するように高さを抑えるように工夫。北側には新幹線併設の3面5線の駅を、西側には2面3線の地元北本駅を配置しました。北側には子供の手の届く位置に短編成用のエンドレスも設置。机6枚という制約の下で最大限に生かすことが出来たのかなと思います。
次にプレイゾーンです。青流氏とやは氏の工夫が凝らされたレイアウトです。子供はポイントがあった方が楽しいだろうとポイントを盛り込み、小さな勾配や深谷駅(東京駅)をアクセントに置いていました。
最後に池谷氏が力を入れて造ってくださったトミカタウンです。このゾーンは設置予定はなかったのですが、設営が早く終わったのと偶然にもロッカー上のスペースが程よい大きさだったので設置しました。外周を高架線で囲み、子供が触るのを防止しつつもアーチ橋の隙間から子供が街を覗くことが出来るようになっています。小さなスペースにとても綺麗に建物が配されています。
13時になり公開開始、部屋の外で待ってくれていた方々を含めて、なだれ込むようにお客様が入ってきてくれました。メインステーションの上には歴代のJOIN-T運転会を示したJOIN-Tコンテナを設置しました。
メインステーションは新幹線と在来線の乗換駅で3面5線の駅です。駅本屋はパネルステーションを使用することで再現しました。
新幹線への連絡通路を再現したことが駅の最大の特徴です。
固定力を強めるために屋根はレールの部材を用いて固定しています。情景としても使えるパネルステーションは是非とも復刻して欲しい情景部品の一つです。
新幹線の留置線は窓際に設置しました。トレインステーションを用いることで北国の屋根付き留置線にも見えます。北海道新幹線や北陸新幹線とかにありますよね。
外の風景を取り込めるのも児童館のレイアウトの特徴です。学童の先生が貼ってくれたアクセサリーもいいアクセントになっています。
数年ぶりの「北本でんしゃ広場」だったので「北本駅」を修理して設置。分解可能になり輸送の便はよくなりましたが、走行中に崩れやすいのが難点です。
留置線の分岐点の付近には会場となっている北本市役所・北本市立児童館を設置しました。北本駅西口付近には東武バスの営業所も設置されています。
北本市役所・北本市立児童館は丘和車両の新作です。建物の近くには朝日バスやスパシオが停めてあります。
各地の運転会にそびえるプラレールタワーですが、今回は高さを抑えめにしました。レイアウトの隅、分岐点もある場所で橋桁を置く場所には苦心しましたがなんとか形になりました。6段のタワーですが3階層目にエレクトリックレールウェイの橋桁を用いてアクセントとしています。
レイアウトの東側、お客様の目にも触れやすい箇所ですが在来線の駅を設置。隣には新幹線の保守用側線が設置されています。駅前には国際興業のバスが乗り入れています。
保守用側線にはJR東海の保線機械を留置。
高架線の下には雪国でよく見かける光景が広がっています。
トミカタウンゾーンは密度が濃く、程よくトミカが配され池谷氏のセンスが光ります。
資材は砂川資材、池谷資材だけではなく今回欠席の名誉会長氏からも出していただきました。特に改造トミカタウンの「快活CLUB」は名誉会長氏らしい作品だと思います。
トミカタウンゾーンは終始6050系が走っていました。栃木や埼玉の街なんですかね。
外周に配置されたレンガのアーチ橋からはトミカタウンが垣間見えます。子供の目線からはちょうどいいか少し見上げるくらいの位置です。
垣間見えるトミカタウンはアーチ橋で隠されてしまうのもあり、想像を膨らせます。この風景に惹かれるのは子供だけでないのかなと思います。
トミカタウンの一角には廃車体もありました。桜に埋もれるかのような国鉄バス、緑に包まれた重機、恒例のラーメン急行山小屋等ネタが散りばめられていました。
公開時間も終盤に差し掛かる頃、気づくとメインステーションの中線が消えていました。合理化の波は「北本でんしゃ広場」にも及んできたのでしょう。子供たちはポイントを渡る回数が増えたおかげか楽しんでいました。
楽しい時間は気づくとすぐに過ぎ去っていました。閉場時間である16時になっていました。公開時から3時間という短い時間ながら、最初から最後までいてくれたお子さんもいらしてくれて主催側としても嬉しい限りです。
片づけ始める前に30分ほど撮影会を行います。
「窓に映るフラッグシップたち」
「自衛隊キタモトの地にて、斯く戦えり」
はまのべ氏の新作、八戸線用のキハE130系500番台と青森・秋田地区の車両たち。
超進化電動貨物911形風塗装と本家911形。種車の関係から重連運転も出来ます。
秋田地区の車両大集合、はまのべ氏のノスタルジックビュートレインや池谷氏の新作エレガンスアッキーが目を惹きます。
夕方には西側にある学童教室にとてもよい日差しが入り込んできます。
北本駅も綺麗に照らされ、夕方のラッシュに備える時間でしょうか?
大宮駅の日常風景、貨物列車は青流氏の推し進めたリアルコキのお陰で機関車共々カッコいいです。
池谷氏の200系新幹線、やはり大宮駅の雰囲気がありますね。欲を言うならもう1階層あげることが出来たらさらにいい感じになるでしょう。
大宮駅11番線付近と新幹線の風景に見えます。貨物列車が中線に停まっているのも得点が高いです。
撮影会も終了、綺麗な日差しの中で楽しい時間を過ごしたので次は片付けが始まります。片付けは慣れているプラレーラーが8人もいたらすぐに終わります。1時間もしないうちに会場から荷物を撤収、その後は大宮で食事をして解散という流れとなりました。
今回の「第5回北本でんしゃ広場」は最終的に来場者数約140名、スタッフ8名と3時間公開にしてはそれなりの人数が来ました。児童館での開催自体が2017年5月の「第4回北本でんしゃ広場」以来の約2年ぶりということで、初めて来場されたお客様も多かったように感じられます。2年間という時間の流れを改めて実感しました。今後の展望ですが年に1回くらいは開催していけたらなと思います。スタッフも今回の8人位、あるいは10名ほどの人数で運営するのが会場の規模的にも適量だとわかったので次回以降もそのようにする予定です。
設営時間を短くするために今回用いたソフト「SketchUp Make」の効果は絶大で、スタッフの慣れもあって設営・撤収共に非常に短時間で終えることが出来たのは今回の大きな収穫だったと思います。今後もレイアウトの概略や机の配置などの検討の際にソフトを活用していきたいと思います。
今回お越しいただいたお客様、運営に手を貸してくださったJOIN-Tメンバーを始めとしたスタッフの皆様、本当にありがとうございました。また、既に4年間もイベントの際に会場を貸していただき、イベントの運営を手伝っていただいている北本市立児童館のスタッフの方々もありがとうございます。
最後に「第5回北本でんしゃ広場」についての参加者の記事を紹介したいと思います。
これで「第5回北本でんしゃ広場」の報告を終わりとします。
スタッフ:砂川、和、青流、将軍、福遠、やは、池谷、はまのべ
資材提供:砂川、和、名誉会長、池谷、丘和
資材輸送:砂川、和